TOP UrologyBB net 下部尿路機能ポケットマニュアル 排尿日誌活用マニュアル 月刊ナーシング よくわかる排泄障害に強くなる!
【監修】
信州大学医学部泌尿器科教授 西澤 理 先生

【著】
信州大学医学部泌尿器科准教授 石塚 修 先生
東京大学大学院コンチネンス医学講座特任教授 井川 靖彦 先生
検査・診断
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検査・診断
1 尿失禁QOL質問票(ICIQ‐SF)
1. 開発の経緯
2. 対象と方法
3. 質問項目
2 排尿記録(排尿日誌)
1. 目的
2. 方法
3 尿検査
1. 目的
2. 観察項目と疑われる事象
4 神経学的身体検査
1. 目的
2. 方法および所見
5 経腹的膀胱超音波像
1. 目的
2. 方法
6 尿流動態(ウロダイナミクス)検査
1. 目的
2. 検査の種類と方法
3. 尿流動態所見
7 腹圧性尿失禁のBlaivas分類
1. 検査の方法と目的
2. 評価
8 前立腺肥大症の検査
1. 対象
2. 重症度診断に必要な検査
3. 前立腺肥大症の全般重症度
尿流動態(ウロダイナミクス)検査

1.目的
 蓄尿から排尿終了までの間の膀胱内圧、腹圧(直腸内圧で測定)、排尿筋圧、外尿道括約筋活動、尿流などを測定し、排尿障害の部位や程度を総合的に診断する。

2.検査の種類と方法
1)尿流測定(uroflowmetry;UFM)
・排出障害の有無と1回排出量、最大尿流率がわかる。最大尿流率が15mL/秒以下で排尿困難とされる。
尿流率は年齢、性、排尿量の因子に左右されることを念頭に置く。男女とも、排尿障害の有無に関わりなく、高齢になるに従って尿流率は低下し、また、一般に女性のほうが男性より尿流率がやや高い。

2)膀胱内圧測定(cystometrography;CMG)
・経尿道的にダブルルーメンカテーテルを挿入し、一定の速度で膀胱内へ注水し、蓄尿時∼排尿終了までの膀胱内圧を測定。
・尿意の程度、最大膀胱容量排尿筋過活動(不随意収縮)の有無や程度を観察。
・患者が最大尿意を訴えても膀胱内圧が低く保たれていれば、膀胱内へ注水を続けて排尿筋過活動が起こるか確認。

3)外尿道括約筋筋電図(electromyography;EMG)
・針電極を尿道括約筋に直接刺入、もしくは表面電極を肛門括約筋あるいは会陰に設置し、付近の筋肉の蓄尿時および排尿時の電位を測定。

4)膀胱内圧・直腸内圧・尿流同時測定(図1
・膀胱内圧測定に圧を測定するトランスジューサーの数を増やすことで、より統合的な尿流動態検査が可能となる。
排尿筋圧=膀胱内圧−腹圧(直腸内圧)
 排尿筋圧を算出することで、(腹圧の影響を除いた)膀胱壁による圧力のみが明らかになる。これにより、咳、体動、いきみ、手洗いなどで誘発される膀胱の不随意収縮を正確に認識し、排尿筋過活動を同定することができる。
  また、排尿困難があり、いきんで排尿している場合には、排尿時の膀胱内圧の上昇が腹圧による見かけ上のものか、あるいは排尿筋自体が収縮しているのかを鑑別できる。
・外尿道括約筋筋電図を同時に行えば、排尿筋・括約筋協調不全(DSD)の診断に有用。
・ビデオ・尿流動態検査:尿流動態の検査とともに、膀胱尿道造影のX線透視画像を同一画面上に表示・記録する。排尿筋・括約筋協調不全(DSD)の診断に有用。

図1 膀胱内圧・直腸内圧・尿流同時測定

Pabd : 腹腔内圧、Pves : 膀胱内圧、Pdet : 排尿筋圧、(a) : 排尿前Pabd、(b) : 開口時Pabd、(c) : 最大尿流時のPabd、(d) : 最大Pabd、(e) : 排尿前Pves、(f) : 開口時のPves、(g) : 最大Pves、(h) : 最大尿流時のPves、(i) : 排尿前Pdet、(j) : 開口時のPdet、(k) : 最大Pdet、(l) : 最大尿流時のPdet、(m) : 最大尿流率

5)漏出時圧(leak point pressure)測定
・膀胱内圧・直腸内圧・尿流同時測定時に排尿筋収縮または腹圧上昇のいずれもない状態で尿失禁が起こった時の圧。腹圧(Valsalva)や咳を負荷して施行することもある(腹圧下漏出時圧:abdominal leak point pressure)。
・排尿路の閉鎖機能の評価に有効。

6)尿道内圧(urethral pressure)測定(図2
・尿道括約筋の閉鎖機能を検査する。尿道長と尿道閉鎖圧が求められる。
・最大尿道閉鎖圧(maximum urethral closure pressure;MUCP)は尿道内圧と膀胱内圧との圧差の最大値で、尿禁制を保つために必要な圧である。
・機能的尿道長(functional profile length;FPL):女性において尿道内圧が膀胱内圧より高い部分の尿道長。
・側孔のあるカテーテルで、膀胱に蒸留水もしくは生理食塩水を注入(2∼10mL/分)しつつ、一定の速度(0.7cm/秒)で引き抜きながら圧を経時的に測定。尿道全長にわたる内圧が灌流圧の変化として記録される。
・測定部が膀胱内に位置する時には膀胱内圧が測定され、膀胱頸部を通過すると尿道内圧が徐々に上昇し、外尿道括約筋の位置で最大になり、ここから外尿道へ至る区間で減少していく。
・機械的な刺激を誘発するなど、安定した数値が得られにくい欠点がある。

図2 正常女性の尿道内圧曲線( urethral pressure profile;UPP)


7)内圧尿流検査(pressure flow studies)
・排尿時の下部尿路機能評価を目的に、排尿筋圧(膀胱内圧−腹圧)と尿流率の2つのパラメータを同時に測定。

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3.尿流動態所見

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